魔女の報酬3~封呪の守り人~
「セルウさんが?」
しかし、ローデアはそれ以上の問いかけを許さなかった。
「さあ、無駄話はここまで。一気にカタをつけるよ。あたしはほころび目を通して、あいつを攻撃する。あんたはその隙に結界を修復するんだ」
「そんな無茶な」
ヴィゼは琥珀色の目を瞠った。
「向こう側は何があるのか、どうなっているのかわからない。そんなことをして、万一、結界に影響があったらどうするんですか。ここは僕が支えます。あなたは魔法院に連絡を。魔法院になら……」
ローデアの激しい、燃えるような怒りをはらんだまなざしに出会って、ヴィゼはつづく言葉をのみ込んだ。
「あんた、あの子の力を当てにしてるのかい。冗談じゃない。あの子は何も知らないんだ。知らないままでいいんだよ」
「ローデアさん」
「さあ、ぐだぐだ言ってないで。どうせ、あんた一人にここを支えきれはしないんだ。行くよ」
ローデアの手のなかに、ちらちらと光が踊る。
そして、それはやがて光の槍となる。細く長大な輝く槍。
彼女の白い顔と紅い髪が金に染まる。
「失せなさい!」
巨大な影に向かってそれは投じられた。
しかし、ローデアはそれ以上の問いかけを許さなかった。
「さあ、無駄話はここまで。一気にカタをつけるよ。あたしはほころび目を通して、あいつを攻撃する。あんたはその隙に結界を修復するんだ」
「そんな無茶な」
ヴィゼは琥珀色の目を瞠った。
「向こう側は何があるのか、どうなっているのかわからない。そんなことをして、万一、結界に影響があったらどうするんですか。ここは僕が支えます。あなたは魔法院に連絡を。魔法院になら……」
ローデアの激しい、燃えるような怒りをはらんだまなざしに出会って、ヴィゼはつづく言葉をのみ込んだ。
「あんた、あの子の力を当てにしてるのかい。冗談じゃない。あの子は何も知らないんだ。知らないままでいいんだよ」
「ローデアさん」
「さあ、ぐだぐだ言ってないで。どうせ、あんた一人にここを支えきれはしないんだ。行くよ」
ローデアの手のなかに、ちらちらと光が踊る。
そして、それはやがて光の槍となる。細く長大な輝く槍。
彼女の白い顔と紅い髪が金に染まる。
「失せなさい!」
巨大な影に向かってそれは投じられた。