サヨナラのカタチ

FILE4:陽太と奏






―忘れたい恋。―





「…先生」


俺が受け持っていた3年生の卒業式。

まだ蕾を多くつけた裏庭の桜の木の下。

俺を呼ぶ生徒の声。



「おう、どうした?」


いつも通り、返事をした。









「…好き、でした。」




















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