サヨナラのカタチ
FILE5:浩輔と愛子
―忘れたくない恋。―
「これ、欲しいの?」
「いや…そういうワケじゃ…」
「いいよ、買ってあげる」
「え?!マジで?!
愛子、好きだよーっ!!」
人目もはばからず、抱きつこうとする浩輔。
「もう、そういうのいいから」
サラリと浩輔を交わし、レジへ向かう。
ああ…ホントに。
私ってなんてバカなんだろう…
「3450円になります」
財布からお金を出しながら
心の中でそっと、1つ溜め息をついた。