【完】先輩◆同級生《隣の席の不思議な王子》
カゲのバンドのライブも終わり、遂に発表の時がくる。
審査委員長の学年主任の音楽の先生が、壇上に立つ。
心臓が口から出そうなくらいドキドキしている私の左手を、柔らかな温もりが包む。
「キヨ、ちゃん?」
キヨちゃんは声を発することなく左手をギュっと握った。
「まずは銅賞の発表からです。」
ヤバイ…遂に、ホントに遂に発表だ。
「銅賞は………1組、3組、4組です!」
ワァっという声が体育館に響き、ざわざわと体育館に歓喜と落胆の声が広がる。
私達………残っちゃった。