【完】先輩◆同級生《隣の席の不思議な王子》



カゲのバンドのライブも終わり、遂に発表の時がくる。



審査委員長の学年主任の音楽の先生が、壇上に立つ。



心臓が口から出そうなくらいドキドキしている私の左手を、柔らかな温もりが包む。



「キヨ、ちゃん?」



キヨちゃんは声を発することなく左手をギュっと握った。



「まずは銅賞の発表からです。」



ヤバイ…遂に、ホントに遂に発表だ。



「銅賞は………1組、3組、4組です!」



ワァっという声が体育館に響き、ざわざわと体育館に歓喜と落胆の声が広がる。



私達………残っちゃった。
< 130 / 334 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop