【完】先輩◆同級生《隣の席の不思議な王子》
そっと腕まくりを直す私に先輩はまだ笑いながら話し出す。



「鈍そうだからはっきり言うね。支倉美和さん、俺、支倉さんに一目惚れしたんだ。好きです。付き合って下さい。」



………は、は、は、は?



「付き合ってって?頭突き合い?私、石頭ですよ?」



「いや、そっちじゃなくて、恋人になる方なんだけど。」



う、嘘ー!?何言ってるのこの人!じゃあ、一目惚れとか、好きとか、ガチで?



「この間の学年別の合唱祭のビデオを生徒会で見て、支倉さんがスピーチをしている凛とした姿に惚れちゃったんだ。」



照れ臭そうに笑う風間先輩。ちょっと、一回頭の整理しなきゃ。
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