【完】先輩◆同級生《隣の席の不思議な王子》
手が離れるとちょっぴり寂しい気持ちになる。



このまま手、繋げたらな…なんて思っている自分が恥ずかしい。



「キヨちゃん、どうしたの?」



キヨちゃんは私の問い掛けに、ネックウォーマーに顔をうずめたまま視線を下に向けた。



「かいちょ、に、告白?」



そして、数秒の沈黙の後、そんなことを聞かれた。



「なんで分かったの?」



「かいちょ、の、顔見れば、みーに、好意ある。すぐ分かる。」



相変わらずなんだか不機嫌そうなキヨちゃんは、片言日本語でそう告げた。
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