【完】先輩◆同級生《隣の席の不思議な王子》
「いいよ。何も言わなくて。…俺、フラれたみたいだね。支倉さんのアフターケア、よろしくね。」



フラれたのにカッコイイ風間先輩。あの人には、きっともっと素敵な人がいるはずだ。



そんなカッコイイ先輩の背中を見送っていると、キヨちゃんが私を振り向かせた。



「キヨちゃ…んぐぐっ!」



「拭いてあげるから、泣かない。」



キヨちゃんは柔らかい瞳で見つめ、私の唇を自分の袖で拭く。



優しいキヨちゃん。だけど、ファーストキスが戻って来るわけでもないし、キスを見られた事実は変わらない。
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