【完】先輩◆同級生《隣の席の不思議な王子》
「もう…キヨちゃんってば、日本では、ディープキスは友達にはしないものだよ?」



私が笑うと、キヨちゃんも瞼で孤を描く。



そして、私の唇をふにゃっと親指で軽く押し潰す。



「くちびる、ぷにゃぷにゃ。」



こんな時にそんな感想を言うなんて、やっぱりキヨちゃんは不思議系男子だ。



キヨちゃんの考えは良く分からないけど、だけど私への優しさは良く伝わるよ。



私のファーストキスの味は、間違いなく、キヨちゃんが食べていたであろう、甘ったるいキャラメルの味だった。
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