【完】先輩◆同級生《隣の席の不思議な王子》
「やー!ナイスシュート!」



リーダーグループ女子を筆頭に華やぐ応援席。



そんな中、旭はまたぼーっとコートを見ていた。



旭の視線の先を私は観察する。



コートの中、旭が見ているのは、旭が捕らえているのは……。



容赦なくシュートをボンボン決めるカゲも、チームに指示するキヨちゃんも、悪いけど私には映らなくなってしまった。



ねえ、旭。付き合いが長いとね、気付いちゃうもんだよ…?



前に、私がキヨちゃんを好きって気付かされた日、旭が何を言おうとして止めたのか、分かっちゃったよ。
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