【完】先輩◆同級生《隣の席の不思議な王子》
キヨちゃんはゆるゆると首を振ると、私を潤んだ瞳で見た。
「かせーじん、でも、みーはみーだ。」
「うん。私もおんなじ。だから、私はキヨちゃんを嫌いにならないよ。」
出来る限りニッコリ笑ってみせると、キヨちゃんはわずかに眉毛をハの字にした。
そして、再び私から目線を外し俯くと、ぽつり、ぽつりと小雨のように話を始めた。
その話は、私の胸を締め付ける。
私は、キヨちゃんが心の中にそっと隠していた秘密の箱の蓋を開けてしまった。
それは、決して希望なんか詰まっていない、そんなものなんだ。
「かせーじん、でも、みーはみーだ。」
「うん。私もおんなじ。だから、私はキヨちゃんを嫌いにならないよ。」
出来る限りニッコリ笑ってみせると、キヨちゃんはわずかに眉毛をハの字にした。
そして、再び私から目線を外し俯くと、ぽつり、ぽつりと小雨のように話を始めた。
その話は、私の胸を締め付ける。
私は、キヨちゃんが心の中にそっと隠していた秘密の箱の蓋を開けてしまった。
それは、決して希望なんか詰まっていない、そんなものなんだ。