【完】先輩◆同級生《隣の席の不思議な王子》
「ね、みー。」



「ん?何?どしたん?」



キヨちゃんが歩きながら私の手首を掴む。



そして、もう片方の手はジャケットのポケットを探り、さっきのお店の袋を私の掌に乗せた。



「ピアス、開けたら、おそろい、だね。」



キヨちゃんはさっき買ったピアスの青色の方を耳につけていて、それを触りながら言う。



それって、もしかして、この袋の中身は、あのピアスの薄紫色の方ってこと……?



「や、だった?」



キヨちゃんの問いに私は全力で首を横に振る。



だってこんな不意打ち…ズル過ぎる。嬉しくないわけないよ。
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