【完】先輩◆同級生《隣の席の不思議な王子》
「ありがと。大事にするね。」



「ん。」



一瞬柔らかく目を細めたキヨちゃんは、何事もなかったかのようにスマートに歩き出す。



もらってばかりの私だから、今度はキヨちゃんに喜んでもらえるように、プレゼントを考えなきゃ。



そう心に誓いながら歩くと、旭が突然振り返る。



「今日、楽しい?」



「うん。超絶に楽しい!幸せ。」



きっとこのメンバーじゃなきゃ、こんなに楽しくないと思う。



「私も!まあこの馬鹿がもうちょっと静かならね。」



「酷くね?俺、泣くよ?顔文字みたいな顔で泣くよ?」



こんな旭とカゲのやり取りも、聞いてるだけで堪らなく楽しくなる一因なんだよ。
< 290 / 334 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop