【完】先輩◆同級生《隣の席の不思議な王子》
スマイル男子、サプライズ
春休みを超えて、桜の絨毯がアスファルトに広がる4月。
私にとっては初めての、他の同級生達には二回目の、この学園での春がやって来た。
学園は、三年間同じクラスメイトで、クラス替えがない。
それは、学園創立者…まあ、つまり、キヨちゃんのおじいちゃんの考え方なんだけど
『高校三年間、かけがえのない一生の宝物を作りなさい。』というものに基づいて、こういう決まりになったらしい。
「代わり映えないなー。まあ、美和とマッキーが同じクラスなのは嬉しいけどね。」
「え?俺は無視?酷くね?俺、朝から既に家で泣きそうなことがあったのにマジで泣くよ?」
相変わらずの旭とカゲに朝から笑わされながら過ごす、朝の時間。