【完】先輩◆同級生《隣の席の不思議な王子》
「………みー?」



私、今、お姫様みたいな格好、してるんだ。



薄ピンク色のそのドレスは、カゲが演劇部に頼んで借りた衣装。



髪の毛も演劇部の子にセットされてくるくるだし、ティアラなんか付けられてて



おまけに化粧もされちゃったりしてて、まるで別人。



そりゃ、お姫様なんて誰でも憧れるけど!恥ずかしいに決まってるじゃん。私じゃお姫様のバッタモンだよ。



「じゃ、私達1時間くらい出るから、それまで美和姫をご自由にどうぞー。」



「は!?私、そんなの聞いてな…!」



そんな格好の私を置いて、旭とカゲはニヤケながら出ていく。



旭の手には…この部屋の鍵。
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