【完】先輩◆同級生《隣の席の不思議な王子》
今日の放課後は、美和とマッキーはデートらしく、お邪魔虫の私は退散。
美和は「旭も一緒に来なよー。」なんて言ってたけど、流石にそこまで野暮じゃない。
私は二人が帰って行くのを見送って、自分も靴箱からローファーを取り出した。
「あっ!旭ー!」
そんな寂しい私の背中に明るくでかい声がかかる。
「影虎じゃん。部活は?」
「んー?今日は部室掃除だけだったからもう終わったよ。一人なら一緒に帰ろっ!」
相変わらず、狡いくらい可愛いその顔と仕種でそんなことを言う影虎。
別に好きじゃないけどさ、やっぱり、ドキドキはするっしょ。