【完】先輩◆同級生《隣の席の不思議な王子》
………で、一緒に帰り始めたのはいいんだけど。



「うぉーっ!見て!クレープの屋台がある!行こう!」



なんか、デートみたいになってないか?これ。



「うーん、俺はチョコバナナ!旭はどうする?」



「あ、えっと、このフルーツミックス。」



私が答えると、影虎はニッコリ笑って店員さんに注文した。



「合計840円です。」



店員さんの声に、財布を取り出そうとバッグを漁っていると、影虎はそれを止める。



「猛アタックしてる女の子に、払わせると思う?」



濁りのない笑顔と言葉で私を止めた影虎は、お金を払ってクレープを受け取った。
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