【完】先輩◆同級生《隣の席の不思議な王子》
「ちょ……!?」



それにビックリして顔を上げると、影虎の顔がスッと寄ってきて、そして、私のクレープを一口食べる。



「ん。うまい。」



満面の笑みで見上げられて、かっと顔が熱くなる。



「ねー旭、俺、一年も待ったよ。旭がぴっぴを好きな間も、ずっと旭だけを好きだったよ。」



「う……そ、そう、だね。」



至近距離で、この可愛い顔にそんなことを言われると、私、思わず堕ちてしまいそう。



影虎は友達として一緒にいると心地好くて、どうしても、恋愛対象に見たくなかった。



だけど、今この瞬間、私は影虎を男の子として、見てる。
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