【完】先輩◆同級生《隣の席の不思議な王子》
それ以上は会話をすることもなく、キヨちゃんの心地良いコントラバスの音に耳を傾けて、ご飯を食べた。



なんかそれだけで、超幸せかも。なんて思える。こんな騒がしい性格だけど。



キヨちゃんといると言葉なんかいらない気がするんだ。



たまに、真剣に音を奏でるキヨちゃんを盗み見ると、やっぱり綺麗な顔立ち。



イケメンって得だよな…なんてキヨちゃんを観察していると、憂いを帯びた灰色の瞳と視線がぶつかった。



「顔に穴、開く。」



「わ…わわわ!ごめんっ!」



なんだろう私、人の顔、ジロジロ見ちゃう癖があるのかな…?
< 38 / 334 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop