【完】先輩◆同級生《隣の席の不思議な王子》
こうして無理矢理実行委員会にされた私達は、昼休み、たまり場と化している第三音楽室で唸っていた。
「うーん…課題曲はともかく、自由曲どうする?」
「そうだなあ…教科書じゃなくてもいいらしいから、有名な曲の合唱アレンジしてあるやつがいいよね。」
委員長にされた私と、課題曲の指揮者の旭は、自由曲の選曲や課題曲のパートのポイント纏めをしている。
それに引き換え、男性陣と来たら…。
「うおー!マッキー、ピアノうまっ!あ、でもコンバスが一番なんだけどねー。」
この間音楽でやったシューベルトの『魔王』を弾くキヨちゃんと、そのクオリティーにテンションが上がるカゲ。
…私、怒ってもいいかな。