雪花-YUKIBANA-

全員が言葉を失っていた。


いつもは冷静なオーナーでさえ、
眉間に作った深いシワを隠そうともしない。


「とにかく……今日はこの残ったメンバーでなんとか営業だ。できるか？」


オーナーの言葉に、マユミたちが「はい」と力強く答えた。


「それから成瀬――お前は今日は出なくていい」


「え？」


「客の対応は別の人間をいったん用意する。
その間にお前はコンパニオンを見つけてこい。
いいな、３日だけ時間をやるから。
知人だろうが昔の女だろうが、とにかく働けそうな女を連れて来るんだ」


「……」


「今回の事件は、少なからずお前の責任だからな」