雪花-YUKIBANA-
マユミはニコニコと社交的で明るい女の子だったけれど、
その笑顔はどこかこわばっていた。
まあ初めての風俗の面接に来ているのだから、当然だ。
コバはあいかわらず飄々とした様子で、ビールのおかわりを頼んでいる。
そして僕のとなりに座った女の子――ミドリは、
その長い巻き髪を指に巻いたりしながら、マユミの様子を見守っていた。
彼女は友人であるマユミのために、付き添いで来てあげたのだという。
「――では」
突然あらたまって、マユミが言った。
「本題に入りますね、成瀬さん」
「……う、うん」
彼女の気迫におされ、僕はピンと背筋がのびる。
マユミの目がまっすぐに僕を見た。
「私、風俗で働きたいんです」
「……」
「雇ってもらえますか――?」
熱を帯びた視線だった。
いっき飲みしたアルコールのせいではなく、
未知の世界に踏み込もうという決断が、彼女を高揚させていた。
その笑顔はどこかこわばっていた。
まあ初めての風俗の面接に来ているのだから、当然だ。
コバはあいかわらず飄々とした様子で、ビールのおかわりを頼んでいる。
そして僕のとなりに座った女の子――ミドリは、
その長い巻き髪を指に巻いたりしながら、マユミの様子を見守っていた。
彼女は友人であるマユミのために、付き添いで来てあげたのだという。
「――では」
突然あらたまって、マユミが言った。
「本題に入りますね、成瀬さん」
「……う、うん」
彼女の気迫におされ、僕はピンと背筋がのびる。
マユミの目がまっすぐに僕を見た。
「私、風俗で働きたいんです」
「……」
「雇ってもらえますか――?」
熱を帯びた視線だった。
いっき飲みしたアルコールのせいではなく、
未知の世界に踏み込もうという決断が、彼女を高揚させていた。