deepdeepdeep 夜の帝王との秘密な関係 ~わたしは生徒で、彼は先生で~
 
 「早くしてください。」

先生の部屋で、ネクタイはこれで。

靴下はくれ。

スーツは・・・

仕方ない。これで・・・

今日、全部クリーニングに出さなきゃ。


昼用のクローゼットは、よれよれのダサダサのスーツでいっぱい。

その中から、比較的まだマシかもって思えるスーツを先生に手渡す。

わたしが先生の身の回りの世話をする訳だから今までみたいにダサダサのダサ男君なんて言わせない。

夜の先生を知ってるから。
本当の先生を・・・。


 「先生、座って下さい。」

めんどくさそうな先生を座らすと、寝ぐせのひどい先生の髪にブラシを通す。
もともとサラサラの髪。
ブラシを通すだけで全然ちがう。

丁寧にブローしていく。

目標は夜の先生。

 「深海、適当でいいぞ。 そんな時間があるんなら5分でも寝ていたいからな。」

 「はぃ。 はぃ。 」

そんな風に言われると余計に気合いが入る。


わたしの前に上出来って感じの先生。

後は、スプレーでスタイルをキープするだけ・・・。







< 105 / 202 >

この作品をシェア

pagetop