deepdeepdeep 夜の帝王との秘密な関係 ~わたしは生徒で、彼は先生で~
昼の顔~工藤幸~
俺は、朝は苦手で。
ボサボサの髪にメガネをかけて、昼用のクローゼットからスーツを取り出すと、身にまとい家を出る。
駅までの道のりもあくびが止まることなく出る。
今日も眠い。
自販機で、ブラックコーヒーを購入すると、いっきに喉に流し込んだ。
どうしてこんなに眠いんだろう。
けして、遊びまわっているからではない。
これでも教師で、家に持ち帰った山ほどの仕事をこなしていただけだ。
校門をくぐると数人の生徒が元気よく挨拶する。
俺は、ひとりひとりと挨拶すると、クスクスっと笑い声を耳にする。
きっと俺を見て笑っているんだろう。
勝手に笑ってろ。
俺には関係ない。
そう思っていた。
俺は、教師という職業に誇りを持っていた。
最初は・・・。
今では、いつでも教師なんて肩書なんて捨ててやる!!
そう思えて仕方ないんだ。
教師ってなんなんだろうな。
俺は、昼の俺に疲れ果てていたのかもな。