deepdeepdeep 夜の帝王との秘密な関係 ~わたしは生徒で、彼は先生で~
足元を濡らす波。
遠くまで続く海。
砂浜を歩いていると、潮の香りがわたしを包む。
「ねぇ君、僕とドライブしない? 」
日焼けした肌に真っ白い歯。
爽やか系の男。
「ごめんなさい。 わたし今から働かせてもらえる所探さなくてはいけないから。」
「君、仕事探してるの? 」
「ええ。 」
「なら、いいところがあるよ。 3食食事付きの家付き。」
「家付き???」
「家はいらないか?」
「うっううん。 」
わたしは、左右に頭を振る。
「もしかして、君・・・家出とか?」
「家出じゃないよ。 今日この街に来たの。 」
「おいで。」
男はわたしの手を引っ張る。
「ちょっちょっと・・・」
潮風がふたりを包んで、男に引っ張られるままに走り出す。