deepdeepdeep 夜の帝王との秘密な関係 ~わたしは生徒で、彼は先生で~
「親父、お袋~。」
「誠っ!! 人出が足りないんだから遊んでないで手伝って!! 」
階段の上から聞こえる気高い女の人の声。
「人出、連れて来たよ。」
「えっ???」
人出ってもしかしてわたし?
「あら~お客さん?」
2階からわたしを見ると、両手いっぱいのバスタオルを抱えながら階段を下りてくる。
「客じゃないよ。 ここで働きたいんだって。」
〝エッ――――――〟
わたし、何も聞いてないし。
何もわかんないよ。
「名前は?」
「深海聖也です。」
「聖也ちゃんね。 今から大丈夫??」
「はい。」
「なら、早速手伝って。」
「はい。」
ちょっちょっと、訳わかんない。
「がんばってね~!!」
名前は、誠。
両手でわたしに手を振ってる。
「誠!! あんたもよ!! 」
遠くから聞こえる叫び声。
怒られているのになんとなく温かくて。
なんとなく羨ましかったんだ。