deepdeepdeep 夜の帝王との秘密な関係 ~わたしは生徒で、彼は先生で~

遅刻ギリギリに滑り込む教室。


 「おはよう。 聖也~。」

 「おはよう。 香奈枝。」


この頃、ちょっと教室で過ごす時間が変わった。

変わり果てたわたしを遠目から見てたクラスメイト達が、気軽に声をかけてくれる。


前までは絶対聞く事がなかった聖也と呼ばれる声。


窮屈でしかなかった時間が、少しずつ楽しい時間に変わっていく。


真っ黒だった髪も、ダークブラウンに変えた。

きつく編んだ三つ編みもやめた。

ダサダサの黒ぶちメガネも外した。


ダサ丈の制服のスカートも短くしてみた。

やってみたかった事に挑戦してみる。


もう、周りの目なんて気にしない。

開き直ったからかな・・・。

友だちと本当に呼べる仲間も出来た。












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