deepdeepdeep 夜の帝王との秘密な関係 ~わたしは生徒で、彼は先生で~

席に着くとわたしの周りに集まってくるクラスメート。

手には参考書を抱えている。


高校3年の大切な時期。
進学組と就職組と教室の中も別れて行く。

そんなこの教室をまとめるのが学級委員のわたしの仕事。


好き好んで引き受けたわけではない。

面倒な事を押し付けられただけだろう。

 「深海さんはいいわね。何も心配いらないし・・・。」

クラスメイトのさりげない一言に嫌気を覚えながらも、作り笑顔で答える。

 「ここは、どうやって解くの?」

 「深海さん、ここ教えて~!!」

 「俺は、宿題写させてー。」

正直ウザくて仕方がない。
自分で自分のことぐらいなんとかしろよ。

少なくてもわたしはそうしてる。

ここにいるわたしは、本当のわたしではない。
この頃よく考える。











< 2 / 202 >

この作品をシェア

pagetop