deepdeepdeep 夜の帝王との秘密な関係 ~わたしは生徒で、彼は先生で~
部屋の中にと、ゆっくりゆっくり足を進める。
目の前一面のガラスに映し出される夜景。
あまりにも綺麗でわたしは、動けなくなる。
「深海、今コーヒーでも淹れるから。」
先生は、スーツの上着をサラッと脱いでソファーにかけると、奥のキッチンに消えて行く。
今まで、見た事のないくらいの広い先生の部屋。
わたしが住んでた家が、先生の家のリビングにすっぱり収まりそう。
先生が、奥の方からふたつのカップを手に戻ってくる。
湯気が白く漂ってる。
テーブルに案内され、暖かいカップを両手で包み込んだ。
温かく、ほろ苦い香りにつつまれる。