deepdeepdeep 夜の帝王との秘密な関係 ~わたしは生徒で、彼は先生で~
それがどうしてなのか、わたしにもわからない。
でも、わたしは先生のメガネの奥が気になるんだ。
ダサダサの先生の何がこんなに気になるのか。
わたしはその訳を探していたのかもしれない。
「深海、この問題を解いてみろ。」
先生が黒板に書いた例文。
わたしは無言で立ち上がると、チョークを片手にその例文を、スラスラと解いてみせる。
「さすがだな。深海。」
周りから、〝パチパチ〟と聞こえてくる拍手。
尊敬の眼差し。
でも、全てがどうでもよかった。
昼間の私は、学年1の優等生。
そして学級委員。
頼りになる存在。
そんな事が何だっていうんだろうね。
こんな、どうでもいい世界壊してしまってもよかったんだ。