deepdeepdeep 夜の帝王との秘密な関係 ~わたしは生徒で、彼は先生で~
その日の放課後だった。
君が家で大量の睡眠薬を投与したと連絡をうけたのは。
ざわめく、職員室。
俺は、校長と共に君の運ばれた病院へと急いだ。
幸い、命は取りとめた。
病室のベットで、眠り続ける君を横目に、俺はご両親にすがるように責められていた。
校長の
「いじめなど、うちの学校にはありえない。」
その言葉が痛かった。
「なら、何故・・・。あの子は・・・。伸樹は・・・。」
ご両親の泣き叫ぶ声が病院に響き渡る。
「先生、何も気付かれなかったんですか?」
俺を一直線に見つめる視線。
俺は、大藪、君に視線を移してそらす事しかできなかった。
何も気付かなかった。
そう言われたらそうなのだろうか?
でも、確かに俺は、密告という形で助けを求められていた。
心のどこかでは、気になっていたはずだ。
いじめという事実の有無を。
認めたくなかっただけなんだ。