deepdeepdeep 夜の帝王との秘密な関係 ~わたしは生徒で、彼は先生で~
数日してから真実が蓋を開けた。
大藪が目覚めたからだ。
大藪が過ごしてた残酷な日々。パシリとして過ごした日々。お金を巻き上げられる日々。はむかえば、これでもかという屈辱が待っていた。
その中心で糸を引いてた人物。
それが、学級委員の小峰だった。
俺が、一番信頼を寄せ、クラスを任せておいた小峰が実は・・・。
その現実に俺は、目の前が真っ暗になった。
初めて、人を、生徒を怖いと思った。
そう、俺が小峰に相談したばかりに。
チクリやがったと逆上した小峰。
これまでにない屈辱が大藪に待っていた。
大藪が大量の薬を投与したその日それはおこった。
密かに想いを寄せていた女子生徒の前で下着を脱がされ、下半身をさらけ出したのだ。
あまりの屈辱に生きて行く気力さえ失った。
そう、大藪のご両親は泣きながら訴えた。
小峰を問い詰める俺に、小峰は笑って言った。
「そんな事実あるわけないでしょう。 なんならクラス全員に聞いてもらってもかまいませんよ。」
「しかし、大藪がそう言ってるんだぞ。」
「先生は、あの暗い大藪の言う事と、優秀な俺とどっちを信じるんですか?きっと大藪は嫉妬してたんでしょうね。何でも出来るこの俺に。だから、ありもしない事で俺を陥れようとしているんですよ。 それとも、俺が大藪をいじめていたという証拠でもあるんですか?」
「そんなものはない。」
「いい迷惑なんですよ。失礼します。」
堂々と俺を突き放す勢いのある目。
誰もが、自分が間違っていたんではないかと錯覚する。
それでも、ひとりの生徒が命をかけて訴えたんだ。
このままでは済まない。
事実をちゃんと調査するべきだ。
俺はそう思っていた。
でも、現実は意外な方向に転がっていく。