deepdeepdeep 夜の帝王との秘密な関係 ~わたしは生徒で、彼は先生で~
「おはようございます。」
何故か、夕がたでも夜でも挨拶は〝おはようございます〟。
それがこの店での決まりごと。
「あぁおはよう。 お疲れ様。」
いつものようににこやかな笑顔で迎えてくれる店長。
「何をしたらいいですか?」
「とりあえず掃除してもらおうか。」
「はい。」
掃除はいつも黒服って言われる男の人の仕事。
だから、わたしの仕事は掃除っていっても男の人が気がつかないような細かいところ。
ほんの数センチのすき間とか。
裏方のキッチンとか・・・。
炊事は小さい頃から毎日のようにやって来たから、全然苦じゃなくて。
今までは、表舞台で蝶のようにヒラヒラと舞っていたけど。
今日からはちがう。
裏方として、この店を支えて行く。
先生の店を。