deepdeepdeep 夜の帝王との秘密な関係 ~わたしは生徒で、彼は先生で~

 「おはようございます。 お疲れ様です。」

 「あぁ。 店長深海は?」

 「深海ですか? すいませんちょっと・・・どの子ですかね。」

開店前の店内。
先生と店長の話し声が裏まで聞こえてくる。


店長は源氏名の瑠璃って名前でいつも呼んでるから深海って本名言われても困るって。

ひとりでつっこみを入れながら、それでも知らないふりをする。

 「あぁ、えっと、源氏名なんだったかな。」

 「もしかして、瑠璃ちゃんですか? 今日から裏方の? 」

 「そうそう。 ちゃんと裏方の仕事してるんだな。」

 「ええ。 オーナーの指示通り。 今はキッチンの方を掃除してもらってます。」

 「わかった。」

丸聞こえの先生と店長の会話。

自分の事言われているのに、何となく笑える。


先生が、キッチンに顔を出す。

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