アースルーリンドの騎士 番外編ファントレイユとの出会い
けれど彼は近衛連隊に所属していて、

護衛なのだった。

気づくと彼は、自分より背の低いソルジェニーに、

少し屈んで伺うように見つめ、

うっとりとする微笑を口元に湛えて告げた。

「近衛から派遣された貴方の護衛です。

ファントレイユと・・・そう呼んで頂ければ

結構。それで・・・」

彼の声は、その容姿に似合わず

びっくりする程通った声だった。

相手に自分の意思を、伝えさせるのに

慣れた声色。

そう言えば、連隊の隊長を務めていると、

聞いていたのを、思い出した。

あんまり驚きを伴う表情で自分を凝視する

ソルジェニーの様子に彼は気づくと、

とうとう苦笑してささやいた。

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