アースルーリンドの騎士 番外編ファントレイユとの出会い
「・・・貴方は、違うんですか?」

ソルジェニーが尋ねると、

ファントレイユはまた、うっとりする

くらいの微笑を湛え微笑んで、

告げた。

「・・・戦う以外に楽しい事は

いっぱいあるでしょう?

多分そこが、ギデオンとは決定的に、

違うんでしょうね。

もっと腕の立ちそうな男を

お望みなら、大臣にそう

おっしゃって頂いて、結構ですよ?」

「・・・でも貴方もとても、

腕のいい方だとお伺いしています。

まさか、剣の苦手なお方を大臣達も、

私の護衛にしたりは、しないんでしょう?」

ファントレイユは屈託無く、笑った。

「・・・そりゃあ、近衛で

隊長なんてしていたら、部下の手前、

剣が使えなきゃ話になりませんが」

「・・・それに、貴方をお断りなんてしたら、

貴方の立場上でも、

それはお困りになるんでしょう?」

このソルジェニーの言葉に、

ファントレイユは社交用の仮面を外し、

優しげで気遣う表情を甲斐間見せた。

「・・・噂通りの、お優しい方だ。

でも私の心配より、貴方の

お気に召す相手をお選びになる事です。

ご一緒に過ごす時間が、

結構ありますからね」



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