アースルーリンドの騎士 番外編ファントレイユとの出会い

2 宮中

ファントレイユと、並んで

外出すると、

途端に人目が、集まってくる。

やっぱり、彼に見惚れるのは

自分だけじゃないんだと、

ソルジェニーはそっと横を歩く

彼を、見上げた。

たっぷりのグレーがかった

栗毛が、

肩の上で波打つように揺れる。

面長の、けれどもとても

綺麗な顎と頬をしていて、

鼻筋が通っているし、

何より顔立ちが綺麗だと言う他に、

彼にはどこか、

輝きを集めたような

雰囲気があって、

どう考えても近衛より、

この宮中に居るのにふさわしい、

文句無しの優雅な姿だった。
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