Rejected love
その女子の口がゆっくり開いた。

もうだめだ……

「親戚なの?!」

「……!!?」

ん!?
親戚!!?
恋人とかそーゆーのじゃなくて?!
でもでもでもッ
アイツとなんて嫌だ!!

けどここで「一応恋人でーす」って言ったら……
一気に険悪モードになるし……

身内なんてヤだけど……平和の為だ!!

……もういいや。

「うん♪親戚だよ!」

嘘をつく自分が嫌い……
これで信じてくれるかな。

「そっかぁ~じゃぁ今度色々聞かせて?えへへ」

「え」

言いかけたときにはその女子に背中を押され、アイツのまん前。
先輩は、あたしの耳くらいに体を縮め、

「俺ら親戚なのー??」

と耳打ちをしてきた。
違うに決まってんじゃん!!
本当にムカつく。

「ちがッ「背、ちっさいね?クス」

……今何と?
あたしは石みたいに固まる。
一番気にしてることをあっさり言われ、おまけに「クス」とか……
ムキムキムキ!!!

「なんなんですか!!何の用なんですか?!」

思いっきり怒鳴った。
周りのクラスメイトは唖然。

「季菜?どうした?」

夕菜があたしに言う。

「へへへへへ……」

不気味に笑うあたし。気持ち悪いけど今はこう笑うしかない。

「大丈夫。ちょっと家庭内の問題で両親がケンカ中でさ」

クラスメイトの誤解を解くためにわざと大きな声で嘘をついた。
ウウウ……辛し。

「そうなんだぁ」

夕菜は続けてあたしに耳打ちをした。

「詳しくはあとでね♪」

「夕菜……」

うるうるうる……
よき理解者……
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