It's Our War!
ST
もちろんSTなんて名前の人は、この学校にはいない。
鈴架がつけたあだ名である。

教師にたいして。


「あの馬鹿また行ったのかよ」
と千裕。
「あれはもう病気よ」
瞳が呆れながらも笑いながら言う。
「挨拶すんじゃね?」
小春が窓から廊下を見る。


「先生!」
鈴架がSTに声をかけた。

「んー?なんだー?」
いつもの表情で問う。

STは理科、とくに物理の担当教師。
頭の中はほとんど物理でできている。
小さめの身長で、眼鏡。
かっこいいとゆうより可愛いが合致しているだろう。

「ここここんにちちっちちは!」

何故か緊張して上手く話せない。
どぎまぎする鈴架を見て、STは微笑んだ。

「まだおはようだろ」


そう言うとSTは歩いていってしまった。

「くるぞ…」「3…」「2…」「1…!」
みんながカウントを始める。

「0!」
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