゚+。キミの言葉で。+゚
映画はわたしの好きなラブストーリーものの映画になった。



映画館の中はすごくあったかかった。





「うっ……」

わたしが映画を見ながら泣いていることに気づいた太郎ちゃんは、わたしにハンカチをくれた。



「大丈夫?るい……」


「うん…大丈夫だよ!この映画、すっごい感動しちゃって…」


太郎ちゃんがハンカチをくれたから、よけいに涙が出るよー…。





そして映画を見終わって、外へ出ようと出口に歩きだした。


そのとき、

「ままぁ~…どこぉ…?」


「え…?」

お母さんとはぐれて泣いている女の子を見つけた。


「ママ、一緒に探してあげる!」

わたしがそういうと女の子は微笑んでくれた。

それから館内を歩きまわって、女の子のお母さんを探した。


前を通りかかった一人の女性が、

「まっ…まみ!!まみじゃないの!」

「ママっ!ママだぁ!」

「ママっ…このおねえさんとおにいさんが一緒に探してくれたんだよ!!」



「ま…まぁ!ありがとうございました…!」

まみちゃんと呼ばれる女の子のお母さんは、わたし達に深々と頭を下げていった。

「ありがとう!」
最後に女の子はそういって笑ってくれた。


そして女の子たちの背中を見送った。

「これだから…俺はるいに惚れたんだな……」

「え…」

「そういう優しいとこが好きなんだって…///」

「………///」


それから、レストランに行ったり、買い物に行ったり……



あっという間に時間は過ぎていった。


気づけば、日も暮れ始めた、夕方の4時になっていた。






< 55 / 61 >

この作品をシェア

pagetop