ラスト・ゲーム
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いつものように、いつもの時間に…目が覚めた。
まず目にはいるのは、妙に白い天井。
そこで電気をつけっぱなしにして寝てしまっていたことに気が付いた。
(バレたらまた怒られるな…)
下の台所からは、カチャカチャと音が響いている。
─葬式から二日目。
学校へは、行っていない。
ただ何かを口に入れ、何も考えられない頭で一日をぼうっと過ごし、眠るだけだった。
母さんは 行け とは言わなかった。
葬式の時にはあれ程泣いていた母さんも、今では「いつもの日常」だった時のことすべてを、まるきり元通りのように、再現していた。
俺だけが、″現実″を受け入れていなかった。
…親父は帰ってくる。
ただそれだけの気持ちが、俺を生かしていた。
親父がいない『現実』なんて、現実じゃ、ないから。
現実じゃ、ないんだ。