ラスト・ゲーム
「……元が抱えている苦しみは…あたしなんかに…は、全然…わかって、あげられないっ…かも、しれないっけど…っ……」
麻子はしゃくりあげて、言った。
「でも……その10分の1でも、100分の1でも、支えになれるなら…なりたいの…っ………だからっ」
……視界が、滲む。
「あたしに……っ…全部……ぶつけてよ―……」
…俺の目から、
涙が…………こぼれた。
…親父。
親父。
「…っくしょ……」
止まらなかった。涙が。
「…っ…ちくしょう…!」
ベットに、何度も拳を叩きつける。
その衝撃で、涙がベットのシーツにこぼれて、跡をつけた。
「ちくしょう……っ!!」
「──元。」
麻子は、俺を…抱き締めた。