ラスト・ゲーム
あたしがだめなの。
あたしが、誤解を解きたかったの。
……あたしのすきな人は、
早水 元也
…………あなただから。
元、あたしね。
バスケをしてる、元がすき。
不器用なとこがある、元がすき。
あたしのために、朝練の交渉取り付けてくれた、元がすき。
帰り道、夕焼けに染まる、元がすき。
お父さんの話をしてくれた時、
「親父は憧れだ」って、
強く言った、元がすき。
元の、笑顔がすき。
……バスケバカな、元が
すきだよ。
ねえ、元。
元があたしのこと、何とも思ってないのは、知ってる。
…でも、この気持ちは
本当だから。
だから、伝えたかったの。
…今から、あたしが言うこと、よく聞いて。
明日の2時、学校の体育館に、来てほしいの。
どうしても元に、来てほしい。