ラスト・ゲーム

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ダムダムダムダム…




朝７時すぎ、体育館からはバスケットボールのドリブル音が響いている。


いつもは目覚ましを三本セットしても起きないというのに、セットした時間の３０分も早く起きてしまった俺は、広い体育館で麻子と二人、シュート練習をしていた。



麻子はちゃんと、俺が言ったように、７時に来てくれた。

一方で俺は随分前に学校についてしまい、｢早いね｣
という麻子の言葉に、はりきりすぎた自分を知られたくなくて…あたかも｢今来たばかり｣みたいに答えた。





やはりバスケをしている時は真剣で、二人の間に会話はほとんどない。


でも、俺はこうして麻子と同じ空間にいられることが心地よかった。



…なんだか、麻子を独り占めしているような気がして。




スリーポイントラインから投げた俺のボールは、今の俺の気持ちに答えるようにゴールにすいこまれていった。