ラスト・ゲーム
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最 悪 だ。
俺は、目の前に広がる、空欄だらけの白い紙を睨みつけた。
″学期始めテスト追試″
《30点以下の者を対象とする》
…バッチリ、入会していた。
この目の前にある紙と、俺のシワがあまり刻まれていないであろう脳みそのせいで、朝練には行けずじまい。
口端からは、どうしても自然とため息が漏れ出る。
…放課後まで、麻子に会えない。
目の前の最後通蝶から目を反らし、ふて腐れた面を外の景色に向ける。
空は嫌みなほど綺麗に晴れて、隅々まで溢れかえっている太陽の光。
…空の雨雲を、俺は全部引き取ってしまったのだろうか。
終わらないため息。
窓の外に広がる青い空とは対照的に、俺の心には臼黒い雲が広がっていた。