月と太陽の事件簿15/人形はなぜ捨てられる
2×1mほどの広さに、背丈1mぐらいの植物がみっしりと植わっており、そのうちの何本かには小さな水色の花が咲いていた。
「小さな花ね」
あたしは達郎の隣に屈みこみ、花を眺めた。
「これはエゴマの花だ」
達郎は花を眺めながら言った。
「エゴマ?これゴマの花なの?」
「ゴマと言ってもエゴマはシソ科だけどな」
「よく知ってるわね、そんなこと」
「エゴマは福島銘菓のかりんとう饅頭に使うから見覚えがあったんだ」
「あんたの知識はすべて甘い物が絡むのね」
あたしは感心を通り越して、呆れてしまった。
「猛暑のせいか花のつきが悪いな」
達郎はエゴマの花を指先で撫でた。
「こないだ雨が振ったから、そろそろ涼しくなるんじゃないの?」
そう何気なくつぶやいたあたしの視界に、あるものが目に入った。
それを見つけたのは全くの偶然だったと思う。
本当に何気なく見ただけだった。
「あれも花壇かしら?」
「小さな花ね」
あたしは達郎の隣に屈みこみ、花を眺めた。
「これはエゴマの花だ」
達郎は花を眺めながら言った。
「エゴマ?これゴマの花なの?」
「ゴマと言ってもエゴマはシソ科だけどな」
「よく知ってるわね、そんなこと」
「エゴマは福島銘菓のかりんとう饅頭に使うから見覚えがあったんだ」
「あんたの知識はすべて甘い物が絡むのね」
あたしは感心を通り越して、呆れてしまった。
「猛暑のせいか花のつきが悪いな」
達郎はエゴマの花を指先で撫でた。
「こないだ雨が振ったから、そろそろ涼しくなるんじゃないの?」
そう何気なくつぶやいたあたしの視界に、あるものが目に入った。
それを見つけたのは全くの偶然だったと思う。
本当に何気なく見ただけだった。
「あれも花壇かしら?」