月と太陽の事件簿15/人形はなぜ捨てられる
「ねぇ、どういう事なの?」
車に乗り込んだあたしは助手席の達郎を問い質した。
「どういう事って?」
「あの夫婦にあんな思わせぶりな質問しといて、すっとぼけるんじゃないわよ」
光子が故郷に戻ることや、鳥海家の庭が、事件になんの関係があるというのか。
捨てられたマネキン人形や襲われた写真屋だってそうだ。
「少しぐらいは手の内を見せなさいよ」
しかし達郎からは、まるで的外れな言葉が返ってきた。
「レミ、写真みせて」
「え?」
「鳥海広義の部屋の写真だよ」
「だったら最初からそう言いなさいよ」
あたしは北島警視から受け取った捜査資料の中から、鳥海広義の部屋の写真を取り出して、達郎に渡した。
「てかアンタ、あたしの質問に答えてないんだけど」
だが達郎は完全無視の状態で写真を眺めている。
ひっぱたいてやろうかしら、コイツ。
かすかに殺意を抱いたあたしだが、それと同時に、達郎に変化が生じたのを感じた。
車に乗り込んだあたしは助手席の達郎を問い質した。
「どういう事って?」
「あの夫婦にあんな思わせぶりな質問しといて、すっとぼけるんじゃないわよ」
光子が故郷に戻ることや、鳥海家の庭が、事件になんの関係があるというのか。
捨てられたマネキン人形や襲われた写真屋だってそうだ。
「少しぐらいは手の内を見せなさいよ」
しかし達郎からは、まるで的外れな言葉が返ってきた。
「レミ、写真みせて」
「え?」
「鳥海広義の部屋の写真だよ」
「だったら最初からそう言いなさいよ」
あたしは北島警視から受け取った捜査資料の中から、鳥海広義の部屋の写真を取り出して、達郎に渡した。
「てかアンタ、あたしの質問に答えてないんだけど」
だが達郎は完全無視の状態で写真を眺めている。
ひっぱたいてやろうかしら、コイツ。
かすかに殺意を抱いたあたしだが、それと同時に、達郎に変化が生じたのを感じた。