その瞳に映して。~先生に恋した私の恋愛日記~
出会い
初めて会った日。
「今日何時にウチ来る?」
「8時に琴美の家着くようにするね!」
「わかったよ~」
今日は、中学の入学式。
私は、心友の琴美との、約束を短い電話で済ませ、朝食に手をかけた。
今日の朝食は、フレンチトースト、牛乳、プリン。
全て、私の好きな物。
今日は入学式だから、珍しく母が起きている。
私には、父がいない。
私が4歳の時に離婚したんだって。
「繭~何時に家出るの?」
「もうすぐ」
私は、母に素っ気無い。
何故かって?私は母が嫌いだから。
そしてもう1人。
「その態度はなによ」
誰?
私の知らない人。
でも、最近感づいてる。
母の新しいダーリンでしょ?しかも、相手結婚して子供までいるみたいだし・・・。
いわゆる、私の母は不倫相手って訳でしょ?
正直言って・・・この家に私の居場所なんてない。
「いってきます」
私は、男の言葉を無視して玄関を出た。
今日は入学式に相応しい快晴。
外の空気をいっぱい吸った。
外の空気は家の空気と違って気持ちよかった。
長い階段を降りると親友の沙理がいた。
「おはよー!」
「おはよ!行こうかぁ」
「うん」
私にとって、こういう時間が・・・大切なんだ。当たり前のことが幸せなんだ。
私は、どこか、人と考え方が違う。
少し、小説の世界のような考え方を持っているって感じ。