その瞳に映して。~先生に恋した私の恋愛日記~
思わぬ出来事。
8月4日。
8月を過ぎた夏の日。
突然すぎる出来事が起こった。
「ねぇ繭?8月なのに、おかしいと思わない?」
「何が?」
「阿倍が転勤だって!!」
「で?何がおかしいの?」
学校中その話題で持ちきりだった。
私は、何がおかしいのかわからない。
「だって、8月よ?普通転勤って言ったら、3~4月でしょ!」
「普通も何も、転勤なんていつ何があるかわかんないんだから・・・」
私のその言葉を待っていたかのように、沙理が言った。
「ちょっと待った!よ~く考えて?職業は?先生だよ?転勤?ありえない!」
「・・・確かに・・・何かやらかしたんじゃない?」
「絶対そう!」
転勤かぁ・・・佐々木先生もしたらどうしよう・・・。
こんなこと考えてる私って馬鹿?
「繭!!ちょっと来い!」
そんなことを考えてたら、私の大好きな人の声が聞こえたんだ。
「はいっ!なんでしょう!」
「ちょっと来て手伝ってくれ!」
・・・なんで私?
周りの視線が痛い・・・。
「わ、わかりました・・・」
慌てて、教室を出る私。
周りの女子の視線が痛いからもあるけど・・・
もう一つの理由は・・・・。
【一秒でも先生の近くにいたいから】
いつから、こんなこと思うようになっただろう。
そんなコトを考えながら、先生のとこに向かったんだ。
「よーし!付いて来い!」
「ほ~い・・・」
やっぱり・・・廊下も女子でいっぱい。
怖いなぁ・・・・。