その瞳に映して。~先生に恋した私の恋愛日記~

オレの気持ち~直人side~



今は、昼休み。

今日はオレ見回りなんだ。生徒達が何かやらかさないか見張ってなければいけない。

でも、オレそういうの嫌いなんだよね~。

子供は子供。自由に遊ばせてやりたいんだ。
でも、こんな考えを持ってるのは他に誰もいなくて・・・。

ちょっと寂しい・・・・。

でも、オレはこの気持ち大事にして生徒と接したいから。

オレは何があっても周りに流されないタイプ。


でも・・・1人オレの身近に流されやすいタイプがいるんだ。

【佐藤繭】

オレのクラスの生徒ではないんだけど、何か・・・入学式から気になってるオレがいる。


そんな昼休み、オレは1番危ない屋上に来ていた。

オレがこの中学に転勤してきたのは3年前。

来て初めの印象は「屋上がある」だった。

高校や大学ならわかるけど、中学に屋上があるなんて珍しかったからだ。


だから、あの日からオレのこの学校で1番好きなところは、屋上なんだ。


見回りの日だけ屋上に来れるオレ。

だから、今日が思う存分屋上の空気を吸おうと思う。


でも屋上に来てすぐに目についたのは・・・繭だった。

その瞬間オレは屋上に来た目的も忘れて、ただ繭の楽しそうに笑ってる後ろ姿を見つめていた。

そして、何かの拍子に目的を思い出し、ふと腕時計を見るともう昼休みが終わる6分前になっていた。

その瞬間オレの口から出た言葉は「おーい!教室戻れー時間だぞー」。


やっぱり教師だなぁって自分で感じた。

そんなことを1人思ってるとオレの横を何か良い匂いのするものが通ったんだ。

ハッとなりすぐに後ろを向くと・・・・


やっぱり繭だった。



その時、オレは何を思ったのか、繭を呼び止めてしまったんだ。


何の用事もないのに・・・・。
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