歴史の星空に飛び込んで


「あははっ!」

「なんなんで……す、か」



体温がカーッと上がる。

取り乱しちゃったことと笑われたことに対して、一気に醒めた私は顔に留まらず全身を赤めた。



「すいません。あまりにも印象と違ったから」


彼は私の前で視線を合わすためにしゃがんでニッコリと笑う。


その甘いマスクに惑わされまいと私は首を振って声を荒げた。



「縄解いて下さい」

「いいですよ」

「へ?いいの?」




え?すんなり、行き過ぎじゃ……?

ほ、解いてもらえるなら、うん。


なんだか腑に落ちないでいると、彼はまた笑った。






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